「応用編」
求人票をしっかり読もう
求人票は高校生を募集する会社を知る上で最も大切なものです。会社のいろいろな情報が詰め込まれています。給料のところばかり見て比べている人がいますが、それでは先々後悔することにもなりかねません。もっと幅広くチェックしてその会社全体のことをしっかりつかむようにしてください。書いてあることがよく理解できなければ先生に質問することも必要です。
また知りたいことが書いてなかったり、書いてあってもあいまいで不安だったら先生を通じてその会社に確認してもらうのもいいでしょう。これから会社選びを始める人はもちろん、すでに進路室で昨年度の求人票を見てある程度会社を絞り込んでいる人も、この応用編を呼んで知識を身につけ、しっかり求人票が読み解けるようになってください。
それではこれから就職希望のある高校生のお話しをしましょう
卒業後は民間企業に就職しようと決めた健介君、いよいよ具体的な就職活動の時期になりました。健介君はふだんはあまりTVは見ないのですが、NHKの「凄ワザ」という番組は大好きでよく見ています。それに出てくるいろいろな技術者や技能者、職人さんのワザをいつもスゴイな~と感心しつつ、自分もあんな人になれたらいいなとずっと憧れていました。
でも自分は埼玉県の普通高校の生徒だし、お父さん、お母さんはどちらも介護系の仕事をしていて、技術的なこととはまったく縁のない環境で育ちました。プラモデルなどを作るのは小さいころから好きなほうでしたが、ものづくりや機械について何も知らない自分に本当にできるのか、続けていけるのかが不安だったのです。
仕事選びに悩んだ健介君はお父さんに相談してみました。
お父さんは、「お前が思いつきでなく本当にそう考えているなら挑戦してみるのもいいだろう、お前は体力も普通にあるし、やれないことはないと思うよ」と言ってさらに「新潟のおじいちゃんは昔、刃物作りの職人をしていて腕のいい人だったから、お前にもそういうことのDNAがあるかもしれないな」と言って背中を押してくれました。
その言葉に勇気をもらった健介君、さっそく高校で先生に相談して1枚の求人票を見つけ出しました。
次のページがその求人票です。
皆さんも健介君の気持ちになってよく見て勉強してください。